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息子と二人で「桃」コール! ある日突然その子はやってきた。 桃だ! 桃だ! 桃だーっ。 大好きな果物は多いけれど、桃は狂ったかのように好きだ。あの香りと食感を前にしては、ひれ伏すしかない。それほどまでに、神々しい存在だ。値段が安くないことだって、それまでのことを思えば当然のこと。 そんな桃が箱で届いた。こんなことってあるだろうか。本当に心臓がばくばくした。 嬉しすぎて。 以前、若桃を分けてもらった話を書いたけれど、その桃の生産者さんから送られ(贈られ)てきたものだ。 品種は白鳳。 私と同様に桃好きの息子が、箱を開けた瞬間「ももーっ」と叫び、その後二人で「もーもっ、もーもっ!」と桃コールをしてジャンプした。どんな贈り物だって相当に嬉しいけど、この桃は次元が違った。 今思い出しても、あの箱を開けた瞬間の高揚感は忘れようにも忘れられない。 贈ってくださったのは豊田屋さん。和歌山県の中でも、桃の産地として有名な紀の川市の桃生産者さんだ。 後日お礼の電話をしたら 「あのときの若桃がこんなに大きくなったって知ってほしくて送ったんです~」 とおっしゃる。 思わず目の奥からじわっと涙が出てきた。 なんてかわいいことを言うのだろう。 何をもってして勝ち負けというのか分からないが、瞬時に 負けた、 と思った。 人間の器のレベルが違うな、と。 皮をむくと、ふわぁああああ~っと、いい香りがその場に満ちる。 皮をむくだけで、香りをかぐだけでこんなにも幸せになれるなんて。 口に入れた瞬間の幸せは言わずもがな。 とっても、とっても、とってもおいしかった。 こんなにもおいしい桃を食べてしまったら、ほかでは買えないな。 また舌が肥えてしまったよ。 ごちそうさまでした。
by sayf-n
| 2012-07-31 21:36
| 果物たち
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