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一番楽しみにしていたのは、白い村。 グラナダからバスで2時間半ほどのところにある、アルプハラ地方には、 キリスト教徒に敗北したイスラム教徒がひっそりと移り住んだという、 いわば落人の集落が点在する。 そこは秘境という言葉もふさわしい場所にある。 村全体が白い村なのだ。 グラナダからバスで揺られること2時間半。 アルプハラ地方は、カピレイラという村を目指す。 標高1400メートル超の場所にある、カピレイラに行くまで、激しくくねくね曲がりくねった道を、長いこと揺られ、何度となく「落ちたら死ぬな」と思いつつ、普段車に酔うことなどないのに珍しく車に酔ってなんとかたどり着く。 写真に書いてある場所、分かるだろうか。 こんな感じで、山の上にぽっかりと深い緑の中に真っ白な集落が浮かび上がって見える。 遠くから見ると、それは不思議な気持ちになる。 白い村。 本当に、そこもかしこも白一色の壁が続く。 アルプハラ地方には、いくつか白い村と称される場所が存在するが、ここカピレイラは隅から隅まで歩いて回ったって1時間もあれば十分に堪能できるほどの広さである。 はっきり言って、何もない。 今までただ静かに、そこに暮らしていた人々の集落が 住居の壁が白いからということで 脚光を浴びだした、というだけだ。 村には、いくつかのレストランとお土産やがあるだけ。 だけど、なぜか人をひきつける。 普段自分の中には、そんなに白という色は存在しないだけに、 白に囲まれると、妙な気持ちになる。 白、とは色がないようでじつは派手だ。 そこに鮮やかな赤やピンク、黄色が合わさると、さらにその派手さが目立つ。 白は、ほかの色を目立たせるようで、 じつは白が一番派手なような気がした。 着いたときは、あいにくの曇天だったので、これで空が青かったらどんなにきれいだろうと残念に思っていたら、帰る間際にきれいに晴れた。 もっと早く雲がどいてくれたらよかったのに! お昼にはアルプハラスープ、とあったので頼んでみたスープ。 大き目のクルトン、といった雰囲気のカリカリのパンがスープにぷかり。 中には、小さく刻まれたベーコンとたまねぎ、だったかな。 このベーコンから出る塩味だけでいただく、といった印象の上品なスープ。 スペインといったら、一度は食べておきたいオムレツ。 ま、なんてことないツナのオムレツだったのだけど、 この日はすっごく寒くて、冷えた体にあったかな卵が嬉しかった。 そして、こんな山の上で、きちんとしたサービスが 受けられることに静かに感動するのだった。 カピレイラとグラナダを結ぶバスは、一日3本のみ。 これを逃すと、この日はもうグラナダに戻れない。 そんなこともあって、バスの時間よりもだいぶ前からバス停には旅行者と思しき人たちが集って、何度も時計を覗く姿がおかしかった。 往復5時間。 滞在時間2時間半。 アルプハラは、もちろん電気も水道も通っている場所だけど、 文明と切り離された場所であるかのような 錯覚に陥るから面白い。 グラナダに戻ってきた瞬間、 なぜだか浦島太郎のような心持になったのだ。 「あぁ、無事に帰って来れた。人間の世界はどんなかの」
by sayf-n
| 2009-10-03 22:12
| 旅-スペイン-
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